エピソード
私はいろいろな研究成果を出してきましたが、この中で花粉(pollen)-ノーという意味のポレノンは2年連続アマゾン売り上げNo.1を獲得しています。このポレノン開発契機から製品の完成までをとりあげて、私自身の研究スタイルの一端をご紹介させて下さい。
ポレノン誕生 -その1-
丁度2000年になるちょっと前でしたが、私は医学や生物系にとどまらず、分子に関係することにはどんな角度からでも取り組んでやろうと思い至りました。そこで分子(モレキュル)と1千年紀(ミレニアム)を引っ掛けてモレニアム研究所と名付けた一室で、まず分子同士の振動/衝突を促す遺伝子導入装置をひとりの風変わりなエンジニアと試作したのです。 とある日、津田壮太郎さん(由緒ある材木屋さん)父子が見学にこられ、研究に随分ご興味をもたれた様子で自分のところにも何か考えてくれないかと仰るのです。2月も後半となり花粉症状が出現しかかっていた私は、じゃあ花粉症関連をやりましょうとなったわけです。 従って、1:材木植物関係者との出会い、2:3月というスギ花粉の飛散する時期、3:私の花粉症素因 の3つの偶然が重なりあって、初めてポレノン誕生に結びついた訳です。さもなければ、ポレノンのようなものは世の中になかったでしょう。付け加えれば、このころお近づきとなった津田さんには現在のいきいきクリニックの床材を含め、ずーっと永くお世話になっています。
・・・つづく